ようこそ、日本港湾経済学会中部部会のHP

日本港湾経済学会中部部会は、中部地区の港湾に関する諸問題を中心とする調査研究を行っています。

 

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TOPIX

会長あいさつ

H29.8.18
 中部部会を開催しました。
 ニュースレター(No.15号)参照
H29.3.24
 講演会及び見学会を開催しました。
 ニュースレター(No.14号)参照

H28.8.17
 中部部会を開催しました。
 ニュースレター(No.13号)参照

H28.3.11
  講演会及び見学会を開催しました。
 ニュースレター(No.12号)参照

H27.8.19
 中部部会を開催しました。
 ニュースレター(No.11号)参照

H27
312
  講演会及び見学会を開催しました。
 ニュースレター(No.10号)参照

H26
813
 中部部会を開催しました。
 ニュースレター(No.9号)参照

H26
35
 講演会及び見学会を開催しました。
 ニュースレター(No.8号)参照


ニュースレター
ニュースレター(No.15号)について
PDF702KB

ニュースレター(No.14号)について
PDF1,265KB

ニュースレター(No.13号)について
PDF1,051KB

ニュースレター(No.12号)について
PDF883KB

ニュースレター(No.11号)について
(PDF 776KB

ニュースレター(No.10号)について
(PDF 97KB

ニュースレター(No.9号)について
(PDF 732KB

ニュースレター(No.8号)について
(PDF 567KB



港湾研究執筆要領について

年会費納入のお願い


日本港湾経済学会(リンク) 







           日本港湾経済学会中部部会
                  会長   林  上

  港湾が背後に広がる都市や地域の経済活動をもとに活動しているのは,ごく当たり前のように思われます。しかし世界には,ほとんど人が住んでいない資源産出地の近くに石油,石炭,鉄鉱石などの輸出専用港湾があったり,背後に都市はなくただ中継機能だけを果たす港湾であったりする事例が少なからずあります。先進諸国の港湾は,かつては多くの港湾労働者をかかえ,背後の都市と一体となって発展してきた歴史をもっています。港の近くでは工業生産も行われ,背後の都市も生産と消費の両面で港湾と密接な関係をもっていました。ところが,1960年代以降のコンテナリゼーションやインターモーダルの進展にともない,港湾地区の現業労働者数は大幅に減少しました。工業生産の海外移転にともなう工業労働力人口の減少がこれに輪をかけ,港湾や港湾都市のイメージは以前とは大きく変化してきています。

 先進諸国の港湾と背後都市の相関関係に注目すると,両者の関係は以前のように直接的ではなくなってきていることがわかります。港湾でのコンテナ取扱貨物量は増えているのに,背後の都市は低迷している。逆に,背後の都市は人口増なのに,港湾活動には活気がない。前者は内陸奥地にまで背後圏を広げることで,コンテナ取扱貨物量を増やしている事例です。後者は,港湾に依存する割合を大幅に低下させ,サービスなど新たな都市機能の集積で都市が活性化している事例です。アジアの新興工業国などで港湾と背後の都市が猛烈な勢いで発展しているのとは対照的に,先進諸国の港湾は,国内での工業生産機能を死守して都市経済を支えるか,EUの港湾のように背後圏を拡大して港湾機能を維持するか,あるいはかつての港湾を思い切ってつくりかえ港湾物流に依存しないサービス中心の都市をめざすか,いくつかの選択肢があるように思われます。

 今年度の日本港湾経済学会(立正大学)では,「アライアンス時代の海と空の港」が共通論題として掲げられ議論されました。大会は,東京港の西側に広がる品川,大井,青海のコンテナ埠頭を視察船「新東京丸」の船上から見学するエクスカーションから始まりました。国内最大のコンテナ取扱貨物量を誇る東京港の心臓部が,まさに港の西側に南北方向に並んでいる。その一方,港の中央部付近では,コンベンション施設,各種リクリーエーション,テレビ局,ホテル,科学研究センター,大小の公園などが整然と配置された臨海副都心づくりが進められている。首都圏という巨大な市場を背後に控える東京港では,港湾をつくりかえるというより,むしろゼロ状態からサービス空間を臨海部に創出しているように思われます。コンテナ取扱貨物量の増加を見越し,新たなコンテナ埠頭が整備中ですが,これも生産を背景とした輸出向けというよりは,むしろ消費指向の輸入にウエートを置いたものです。

 学会2日目のシンポジウムでは,世界の主要船社群が幾度もグループ化を繰り返してきた経過が報告されました。ひたすら規模の利益を追求し,競争力を高めて生き残りを図ろうとする戦略は,何も海運業界だけのものではありません。海側の巨大化の動きに引っ張られるように,陸側の港湾も合併や連携などによってスケールメリットの追求に向かわざるをえない。その結果は,大型コンテナ船が定期的に寄港するハブ港と,ハブ港とフィーダーサービスでつながることで,かろうじて国際的ネットワークが維持できる港の二極化に収斂されていく。大型化するコンテナ船を受け入れるには相応の港湾整備が必要ですが,そのための投資はどのように進めるべきか明確な合意はない。極限に近づきつつある海洋輸送手段と港湾設備の巨大化,その傍らで進みつつある港湾のサービス空間化,21世紀中期以降の日本の港湾と都市はどのような姿になっていくのか,いろいろ考えされられる学会参加でした。

日本港湾経済学会中部部会事務局
(名古屋港管理組合 企画調整室 企画担当内)
TEL
052-654-7902 FAX052-654-7997